メラニン色素と白髪の関係って？メラニンを作って黒髪を維持する方法とは | 【頭美人】

髪の毛の色には「メラニン色素」が大きく関係しています。

メラニン色素って何？

動物にみられる黒色～褐色の天然色素が、メラニン色素です。

メラニン色素は皮膚や毛髪などに含まれますが、皮膚では表皮の基底層、毛髪では毛母細胞に散在する色素細胞（メラノサイト）において、アミノ酸の１つであるチロシンを原料として、メラニン合成酵素（チロシナーゼなど）の作用により酸化重合されてつくりだされます。

メラニン色素が多いほど皮膚や毛髪は黒くなります。

そして、髪色はメラニン色素の種類と量によって決まります。

色素が大きくなったり、量が多くなると光を吸収して毛髪は黒く見えます。

逆にメラニン色素がほとんどないと、光の乱反射によって白く見えます。

毛髪は紫外線により乾燥、強度の低下、キューティクル表面の粗雑化、メラニン色素や光沢の消失などの影響を受けます。

また、メラニン色素は有害な紫外線を吸収し、頭部や身体を守る働きがあります。

メラニン色素には「ユウメラニン（真メラニン）」と「フェオメラニン（亜メラニン）」の２種類あり、その量のバランスによって毛髪の色が決定されます。

それぞれのメラニン色素は次の通りです。

「ユウメラニン（真メラニン）」→黒色～褐色

「フェオメラニン（亜メラニン）」→赤色～黄色

赤色はフェオメラニンが多く、黒髪やブラウン毛、ブロンド毛はフェオメラニンの量が大きな差は認められず、フェオメラニンの量の違いが影響しています。

黒髪→フェオメラニン（少）、ユウメラニン（多）

ブロンド毛→フェオメラニン（少）、ユウメラニン（多）

黒髪をブリーチしていくと、ユウメラニンが壊されて、アンダートーンが赤褐色からオレンジ色に変化していきます。

さらにブリーチしていくと、オレンジ色から黄色へと変化していきます。

メラニン色素は毛髪重量の約４．５％以下です。

０％になると白くみえるようになりますが、極端にブリーチしたり、白髪でも薄い黄色に見えるのは、まだメラニン色素が存在しているためです。

イカ墨とタコ墨の違い

イカとタコの墨が黒いのも、髪の色が黒いのも同じで、メラニン色素を主成分としているからです。

敵に襲われた時、墨を吐き出して相手の目をくらまして自分の身を守るのですが、イカとタコではその使い方が少し違います。

イカ墨は粘り気が強く、吐き出した後も黒い塊のままで海中を漂います。

実は、これ、「もう１匹イカが現れた」と相手に勘違いさせて、そのスキに逃げる作戦だそうです。

一方、タコ墨には粘り気が少なく、吐き出すと煙幕のように海中に拡がる性質を利用して何も見えなくし、そのスキに逃げ出すそうです。

イカとタコの墨の違いは味にも表れています。

実は、イカ墨の方が、旨味成分であるアミノが３０倍も多いのです。

イカ墨はパスタなどいろいろな料理に使われていますが、タコ墨料理はあまり聞きませんよね？

ホクロはなぜできるのか？

ホクロの色にもメラニン色素が関係しています。

メラノサイトの多くは作ったメラニンを細胞の外へ吐き出しますが、まれに、メラニンをため込んでしまう細胞が存在します。

メラニンをため込むと黒く見え、それが、ホクロとなります。

ホクロの色は、身体の表面からどれくらい深いところにできるかによって見え方が変わります。

ホクロの多くは表皮と真皮の境目にできますが、さらに深いできると青っぽい色に見えるようです。

ごくまれに悪い病気の場合もある「ホクロ」。

こんな時は注意しておきましょう。

●形が左右非対称

●境目がはっきりしない

●色が２色以上

●大きさが６ｍｍ以上

●手のひら、足の裏にある

白髪になるのは、なぜでしょう？

直接的な要因は、メラノサイトの働きです。

メラノサイトが低下するとメラニン色素が作りだす能力が下がります。

要因は様々なことが考えられます。

加齢や遺伝のほか、ストレスや生活習慣などですが、実ははっきりわかっていないいことも多いです。

そこで予防として、アカセチン、ジオスメチン、ケンフェライドという特定のフラボノイドを含む環境でメラノサイトを培養したところ、メラニン色素を活発に作り出し、細胞が黒くなったそうです。

代表的なアカセチンは、キク科の植物に多く含まれています。たとえば、菊、矢車草、セイヨウノコギリ草などが代表的な植物です。

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