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食生活について
シナモンは育毛に効果的?最新研究と安全な取り入れ方をプロが正直解説
Cinnamon is effective for hair growth?
シナモンに育毛“効果”はある?エビデンスの現在地
結論から言うと、シナモンがヒトで直接「髪を増やす」と証明した臨床試験は見当たりません。
一方で、シナモン由来のケイヒ酸が毛包オルガノイドの発毛様伸長を促した報告や、タイワンニッケイ葉抽出物が細胞やマウスで毛の伸長を後押しした研究はあります。
また、シンナムアルデヒドがヒト皮膚でTRPA1を介して血管拡張を起こし、皮膚血流を高める現象も示されています。
ただし、これらは試験管や動物、局所皮膚の血流といった段階であり、「ヒトの頭皮で髪が増える」と同義ではありません。
過度な期待ではなく、“可能性の種”として賢く付き合うのが現実的ですよ。
わかっていること/わからないこと
わかっていることは、シナモン成分が毛乳頭細胞や皮膚血流に作用し得ること、そして抗酸化・抗炎症などの全身的な良い影響が報告されていることです。
わからないことは、その作用がヒトの薄毛改善という臨床アウトカムにどれほど寄与するか、用量・用法・期間の“最適解”が何かという点です。
だからこそ、**安全性を守りながら**日々の食事で無理なく取り入れる方針が大切です。
安全性の基礎:クマリン・アレルギー・外用濃度
シナモンは食事量なら多くの人で安全ですが、知っておきたい注意点がいくつかあります。
ポイントは「クマリン」「アレルギー」「外用の希釈」です。
クマリンと「カシア/セイロン」の違い
シナモンには大きくカシアとセイロンがあり、**カシアはクマリン含有が高い**ため、長期の過量摂取は肝機能に負担となる可能性があります。
欧州食品安全機関はクマリンのTDIを**0.1 mg/体重kg/日**と設定しています。
体重60kgなら**6 mg/日**が目安で、一般的なカシア粉末のクマリン含有(概ね**2650〜7017 mg/kg**の報告)を当てはめると、理論上は**約0.9〜2.3 g/日**がTDI相当の範囲となります。
ばらつきが大きいため、**常用するならクマリンの少ないセイロン**を選ぶのが安全寄りの判断です。
外用の落とし穴:接触皮膚炎と希釈の目安
シナモン樹皮油やシンナムアルデヒドは**強い皮膚感作物質**として知られ、パッチテスト陽性や接触皮膚炎の報告が多い成分です。
市販のアロマ安全指針では、樹皮油の**最大皮膚濃度を0.07%程度**にとどめるなど、**高希釈が必須**とされます。
“オイルに混ぜて頭皮パック”のような使い方は、希釈を誤ると刺激・かぶれ・色素沈着のリスクがあります。
外用は安易に真似せず、どうしても行う場合は**広げる前に必ずパッチテスト**、既往症や敏感肌の方は**避ける**のが無難です。
髪の味方にする“取り入れ方”
内用を中心に、少量を長く、甘味に頼らず、生活全体とセットで取り入れましょう。
ここからは実践のコツです。
砂糖に頼らない毎日の小ワザ
シナモントーストに砂糖をたっぷり、は頭皮のためには逆効果になりやすいです。
無糖ヨーグルト+ナッツ+シナモン、無糖ココア+シナモン、オートミールや焼きりんごに振る、カレーやシチューの風味付けに少量、など**砂糖ゼロ〜控えめ**の組み合わせにしましょう。
たんぱく質や鉄・亜鉛が不足しないよう、卵・魚・大豆・赤身肉など“髪の材料”と一緒に摂るとバランスが良くなります。
TDIを手掛かりにした“適量”の考え方
「毎日小さじ◯杯が正解」とは言い切れません。
カシアかセイロンか、体重や他の食品からのクマリン曝露で許容量は変わるからです。
目安として“**小さじ1(約2.6 g)**を超える常用は避け、**少量を日替わりで**”が安全寄りの運用です。
長期的に毎日使うなら**セイロン**を選ぶ、サプリは**医療者と相談**のうえ慎重に、を基本としましょう。
なお「鉄やカルシウムが豊富」という表現は**100 g当たり**の話で、**小さじ1**ではカルシウム約**26 mg**、鉄約**0.2 mg**程度です。
“ミネラル源としては脇役”と捉え、主役はあくまで**総合的な食事**に置きましょう。
よくある質問(FAQ)
Q: シナモンで本当に髪は増える?
ヒトでの発毛効果は未確立です。
基礎研究の示唆と、皮膚血流の知見を踏まえつつも、食事・睡眠・ストレス対策・頭皮ケアを合わせて取り組むのが近道ですよ。
Q: セイロンとカシア、どっちが良い?
常用するならクマリンの少ない**セイロン**が無難です。
風味が強いカシアは“時々・少量”を意識しましょう。
Q: 外用しても大丈夫?
高リスクの感作物質なので**推奨しません**。
どうしても試すなら専門家の指導と**極めて低濃度の希釈**、パッチテストが前提です。
刺激や赤みを感じたら即中止してください。
Q: どれくらいの量までが安心?
体重や種類で変わりますが、TDIを超えない設計が基本です。
迷ったら**少量を不定期に**、長期の“毎日大量”は避けましょう。
Q: いつ摂るのがベター?
血糖コントロールを意識するなら食事と一緒に少量が扱いやすいです。
就寝直前の過剰な甘味とセットは避け、日中の“風味付け要員”にしましょう。
まとめ
シナモンは“育毛の特効薬”ではなく、**上手に使えば生活を支えるスパイス**です。
ヒト臨床はこれから。
だからこそ、安全性を最優先に、**セイロンを少量・甘味に頼らず・食事全体とセットで**取り入れていきましょう。
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